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おなかの症状の受診目安|受診した方がいい症状10選

[2026.02.02]

はじめに

「お腹が痛いけど、病院に行くほどかな?」 「下痢が続いているけど、様子を見ていいのかな?」

こんな迷いをご経験されたことはありませんか?実際、お腹の症状の多くは自然に治りますが、中には数時間の判断の遅れが生命に関わる病気も潜んでいます。

今回は、見逃さない方がいい「危険のサイン」をお伝えします。

 なぜ「危険のサイン」が重要なのか

医師が診察で最も重視するのは、実は病名を当てることではありません。「今すぐ治療が必要な病気かどうか(緊急性)」「大変な病気が潜んでいないかどうか(重大性)」を見極めることです。

緊急性の高い疾患は、時間との勝負です。数時間で急速に悪化し、命に関わる状態になることもあります。

受診した方がいいかどうか、その目安を以下に危険度順に並べました。

【緊急性 ★★★:救急車の要請をおすすめ】

突然の激しい腹痛で動けない

「バットで殴られたような」「これまで経験したことのない」激痛は、消化管穿孔や血管の病気を疑います。

胃潰瘍や十二指腸潰瘍に穴が開いた場合、お腹全体がカチカチに固くなり(板状硬といいます)、少し動くだけで激痛が走ります。

腸への血流が途絶える腸間膜動脈閉塞では、激痛の割にお腹を押しても痛みが少ないという特徴があります。特に不整脈(心房細動)のある方は要注意です。

判断基準 立っていられない、冷や汗が止まらない、意識が遠のく感じ
大量の血便や吐血

コップ1杯以上の鮮血便や、便器が真っ赤になるような出血は、大量出血のサインです。

また、コーヒーの粉のような黒い嘔吐物(吐血)や、タールのような真っ黒な便(黒色便)は、胃や十二指腸からの出血を示します。

判断基準 顔面蒼白、冷や汗、動悸、めまい、意識が遠のく感じ
意識障害やぐったりしている

腹痛に加えて、呼びかけへの反応が鈍い、ぼんやりしている、起き上がれないほどぐったりしている場合は、敗血症(全身性の重症感染症)やショック状態の可能性があります。

高齢者や免疫力が低下している人では、突然意識障害で発症することもあります。

判断基準 いつもと明らかに様子が違う、呼びかけに反応しにくい

【緊急性 ★★☆:当日中の受診をおすすめ】

丸1日、排便もおならも出ない+腹部膨満

腸閉塞の可能性があります。お腹がパンパンに張って、排便もおならも全く出ず、嘔吐を繰り返す場合は要注意です。

腹部の手術歴がある人、ヘルニア(脱腸)がある人、高齢者はリスクが高くなります。

判断基準 24時間排便・おなら無し+お腹の張り+嘔吐
右下腹部の持続的な痛み+発熱

虫垂炎(いわゆる盲腸)の可能性があります。

最初はみぞおちやへそ周りが痛く、その後数時間で右下腹部に痛みが移動します。歩くと響く、ジャンプすると痛い、食欲が全くない場合は虫垂炎の可能性が高まります。

判断基準 発熱+右下腹部痛が6時間以上続く

水分が全く取れず、半日以上尿が出ない

激しい嘔吐や下痢で水分が取れない状態が続くと、脱水症が進行します。

半日以上尿が出ない、尿の色が極端に濃い、唇や舌が乾燥している、皮膚の張りがない場合は、重度の脱水です。

特に高齢者乳幼児糖尿病腎臓病のある方は脱水に弱く、急速に悪化します。

判断基準 水を飲んでも吐いてしまう尿が12時間以上出ない
高齢者の突然の左腹部痛+血便

虚血性腸炎の可能性があります。突然の左腹部痛、その後血便を生じるが典型的経過です。

高齢者や便秘がちな人に多く見られます。

判断基準 70歳以上で突然の腹痛と血便
妊娠可能年齢の女性の突然の下腹部痛

子宮外妊娠や卵巣嚢腫の茎捻転など、緊急手術が必要な婦人科疾患の可能性があります。

特に生理が遅れている、妊娠の可能性がある場合の突然の腹痛は、子宮外妊娠破裂を疑います。

判断基準 妊娠可能年齢の女性の突然の腹痛は、産婦人科の受診も考慮を。

【緊急性 ★☆☆:数日以内に受診をおすすめ】

血便が1週間以上続く、または繰り返す

炎症性腸疾患や大腸がんなど、重大な病気が隠れている可能性があります。

「痔だろう」と自己判断せず、医療機関で検査を受けることをおすすめします。特に40歳以上では大腸がんのリスクが上がります。

判断基準 粘血便1日10回以上の下痢、体重減少を伴う
原因不明の体重減少+腹部症状

3ヶ月で体重の5%以上(60kgの人なら3kg以上)減少した場合、悪性腫瘍や炎症性腸疾患、甲状腺機能亢進症などの可能性があります。

食欲がないわけでもないのに体重が減る、お腹の症状と同時に体重が減っている場合は要注意です。

判断基準 意図しない体重減少+腹部症状

 さいごに

「自分の症状がどれに当てはまるかわからない」「このくらいで受診していいのか迷う」

そんな時は、受診をおすすめします。

夜間や休日で迷った場合は、#7119(救急安心センター)に電話相談することもできます。

「いつもの腹痛と何か違う」という直感は意外と正確です。

そんなときは、一度医療機関でご相談されてはいかがでしょうか。

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