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骨粗鬆症

Q.

どんな病気?

A.

骨粗鬆症とは、骨が弱くもろくなり(骨密度が低下し)、骨折しやすくなる病気です。骨密度は時間の経過とともに低下するため、高齢者、特に閉経後の女性に特に多くみられます。

日本では、骨粗鬆症は主に以下のように分類されます。

・原発性骨粗鬆症:閉経後の骨量減少など、加齢やホルモンの変化によって自然に起こる。

・続発性骨粗鬆症:他の病気や薬物によって骨の健康に害が生じる。

 

Q.

どんな症状が出るの?

A.

病気の初期段階では自覚症状がないことが多いです。骨折を経験するまで骨粗鬆症であることに気づけないこともしばしばです。しかし、骨の弱さを示唆するいくつかの徴候や症状がありますので、下にまとめます。

①軽い転倒や骨折

特に背骨、股関節、手首、肩の骨がもろくなり、骨折に至ります。前かがみになった、カバンを持ち上げた、軽く転んだ、などの簡単な動きで起こることがあります。

②腰痛

背骨の小さな骨折(圧迫骨折と呼ばれます)が原因で、じわじわとまたは突然に腰痛が起こることがあります。こういった骨折は徐々に椎骨(背骨を構成する個々の骨です。椎骨が連なって背骨になっています。)を崩壊させますが、背中や腰の痛み以外に自覚症状が出ないこともあります。

③身長の低下

②でも書きましたように、骨粗鬆症により椎骨が崩壊していきますと、数年のうちに身長が数センチ低くなることがあります。

④猫背

複数の椎骨骨折が原因で、背中が曲がり、「猫背」のように見えることがあります。

⑤運動能力の低下

骨がもろくなると痛みが強くなり、動いたり歩いたりすることが困難になり得ます。将来の転倒や骨折のリスクが高まります。

 

Q.

どうなったら診断されるの?

A.

骨密度測定と画像診断を組み合わせて診断します。

骨密度(BMD)検査:二重エネルギーX線吸収測定法(DXA)を用いて腰椎と股関節の骨密度を測定します。BMDが若年成人平均値(YAM)の80%未満であれば、骨粗鬆症が示唆されます。

・脆弱性骨折:特に脊椎、股関節、手首の非外傷性(ケガが原因ではない)骨折は重要な指標です。

・画像診断:X線検査やMRI検査は、骨折の発見や骨質の評価に役立ちます。

 

Q.

どうやって治療するの?

A.

生活習慣改善、薬物療法があります。

①生活習慣の改善

・栄養:カルシウム(700~800mg/日)、ビタミンD(10~20μg/日)、ビタミンK(250~300μg/日)を十分に摂取します。

・運動:体重を支える運動や筋力を強化する運動を行います。

・危険因子を避ける:飲酒を制限し、喫煙を避け、カフェイン摂取を減らします。

②薬物療法

・ビスフォスフォネート:アレンドロネートやリセドロネートのような薬剤は、骨量の減少を遅らせ、骨折のリスクを減少させます。ただし、顎骨壊死などの副作用に留意します。

・選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM):ラロキシフェンなどの薬剤は、エストロゲンの骨保存作用を模倣します。

・活性型ビタミンDアナログ:エルデカルシトールは、カルシウムの吸収と骨の強度を高めます。

・副甲状腺ホルモン誘導体:テリパラチドは新しい骨形成を刺激し、特にハイリスク患者に有益です。

③併用療法

ビスフォスフォネート製剤とビタミンDアナログ製剤のような薬剤の併用は、特定の患者に対してより高い効果をもたらす可能性があります。

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